原題と邦題
映画の原題と邦題の違いにたまにムムッと思うことってないですか?せっかくの映画の内容がなんだか軽々しく感じたり、原題にこそ深い意味が込められているのに邦題になったせいで消えてしまっていたりと、映画を見終わったときに改めてタイトルがしみこんでくるってのがいいと思うんですけど単純すぎてがっかりすることが多いです。
最近見て思ったのが1994年アフリカのルワンダ共和国で起きた実話を基に作られた「ルワンダの涙」原題は「SHOOTING DOGS」、見てない方は以下内容も書くのでスルーしてくださいね。
国連部隊が死体を食べている野犬が衛生上よくないとの理由で撃ち殺そうと思い、クリストファー神父に騒ぎが起きないようにみんなに説明してくれと言うのですが、神父は「君たちに銃を向けていない犬には発砲できて、無差別殺戮を繰り返すやつらには何もしないのか?」っと言うシーンからきているんですね。国連部隊は国の現状を見守ることしかできない。人間的にそんなさめた感情で現状を見守ることができるのか?国連のあり方について考えさせられるタイトルのように思います。ただの悲劇物語のような邦題になんだかがっかりですね。
もうひとつはこれもアフリカの現実問題の映画「ナイロビの蜂」原題は「The constant Gardener」・・・わかりやすさといえば邦題なんでしょうがこれもなんだかね。。イギリスの庭園のように整った外交官のジャスティンが妻の死をきっかけに狂ったように彼女の掴んだ真実にたどり着く映画です。どちらも1日2日ではおさまりがつかないような気分になる映画です。たまにこんな映画をみて賢くなった気分にひたるんじゃなくて、たくさんの人に見てもらいたいと思って紹介しました。ホテルルワンダはまだ見てませんがいずれ。。
以前フェアトレードの雑貨を扱う店でアルバイトをしていたのを思い出しました。映画にでてくるカンガ(布)やブルキナ(バスケット)、たくさんの国の伝統手工芸品がありましたが今になって考えます。あの雑貨はあの国の女性達が作ってくれたものだったんだな~って。フェアトレードとはアジアやアフリカ、中南米などの農村地域や都市のスラムなどに暮らす人々に仕事の機会を提供し、各国で豊富に採れる自然素材と伝統技術を活かした手工芸品、化学肥料に頼らない自然農法で作られた食品などを現地のNGOや共同組合と連携して、適正な価格で継続的に取引することによって、生産者の持続的な生活向上を支える仕組みです。エスニック雑貨としてくくられますが、フェアトレードマークが入っているものを置いてある雑貨やさんは多くなっているのでしょうか?外の国の事はなかなか耳には入ってこないですよね。それを知ろうと思わない限り。
私がそこでバイトしていたときは、輸入物ですからやはり不衛生な状態で送られてくることもあり、ダンボールについていたであろうダニかカビのせいで手がただれたことがありました。もちろん、日本人が作るような細かい所まで目が行き届いたものではなく、もろくてデザインや色も受け入れがたいものもしばしば。そんな表立ったものしか見えてなかった私。。商品を作るために現地の人と直接交渉する方が品物を何点か持ってこられてそこから選ぶという形もありました。その方とお話したときも、なかなかコミュニケーションが難しく、売れるように考慮した案も簡単には通らないようで悩んでいらっしゃいました。深いところまで全くわかってなく売っていた私・・・なんか、複雑な気持ちになります。
国々の現状をもっとわかっていたら・・・と、思うとコーヒー豆も染物や楽器ももっと違った気持ちで売ることができたのにな~っと今更思うんですよ。
ながながと綴ってしまいましたが、貧困な人たちを救えと言っているのではなくて、目をそむけないで知っておくべきだなと思います。我国の歴史もわかってないくせにね^^;知らずに一生終えるのは本当にこの世に生きているとはいえないと思う毎日です。
| 固定リンク